介護疲れとは、介護による様々な負担で疲れ果ててしまった状態のことです。
介護疲れはそのまま放置してしまうと、介護うつに発展してしまいます。
ここでは介護疲れにならないために重要なことや、なってしまった時の解消方についてご紹介します。
介護疲れにならないための「さしすせそ」
介護疲れは予防が第一です。
まずは介護疲れを防ぐための「さしすせそ」をお教えします。
さ…相談できる人を「探す」
まずは相談できる人や、悩みを吐き出すことのできる相手を探すことが大切です。身近にそういった方がいないのであれば、お近くの専門機関を調べましょう。
し…介護について詳しく「知る」
ある日突然介護に突入してしまった人にありがちなことは、介護の正しい方法を知らないせいで身体に負担がかかってしまっていることです。
介護の知識を身につけ、介護の技術を学ぶことで肉体的な疲れが大幅に減少することもあります。
す…溜まる前に「ストレス発散」
ストレスは、大きなストレスに成長してしまうと解消することが大変になります。溜まる前に発散するように心がけましょう。
せ…ひとりで「背負いこまない」
自分ひとりで背負いこんでしまうことは良くありません。
無料相談窓口、ご友人、ご家族。誰でもいいので、まずは腹の中から吐き出してしまうことが大切です。
悩みに発展しそうなことはなるべく早いうちに吐き出し、溜めこまないようにしましょう。
そ…小さなことでも「相談する」
大変なことになってからはじめて、ケアマネージャーなどの専門家に相談する方がたくさんいます。
しかしたとえ専門家でも、大きな問題に発展してからでは対処が難しいこともあります。
なるべく小さなことも相談しておくようにすれば、小さな問題のうちに対処できるのです。
「では、介護疲れになってしまったら?」
ならないように、と気をつけていてもなってしまうのが介護疲れです。
そもそも介護疲れは、大きく3つに分類することができます。
- 精神的なもの
- 肉体的なもの
- 経済的なもの
今回は精神的な疲れと肉体的な疲れに着目し、これらの解消法についてご紹介します。
精神的な疲れの解消
介護をしていると、精神的な疲れはつきものです。
その状態を当たり前に感じてしまっている場合、とても危険な状態と言えます。
このような状態のまま放置してしまうと、介護うつに発展してしまう可能性が大きいのです。
精神的な疲れの具体的な解消法を以下に挙げていきます。
誰かに相談する
友人やご家族に相談するだけでも楽になるものです。
担当のケアマネージャーがいるなら、お金の話だけでなく「ココロ」の悩みも相談してみてください。
相談する人がいない、または相談できないという人は、地域包括支援センターや保険センターがお近くにあるか探してみてください。
各都道府県には「シルバー110番」という電話の相談窓口もあります。
吐き出して心を軽くする
相談なんて大げさ、特に相談事はないという方も、吐き出すことは重要です。
悩みは知らない間に溜まってしまっている場合もありますから、気付いた時には爆発寸前、なんてことになっては大変です。
溜まる前に発散して、いつでも心を軽くしておくように意識しましょう。
紙に書き出して破く
文句や愚痴、発散したいことやモヤモヤした気持ちなどを紙に書き出して破くと、とてもすっきりしますよ。
これは、紙に書き出すことで一度整理し、破くことで解き放つイメージを頭に植え付けるという方法です。
カラオケや運動などでストレス解消
カラオケやスポーツなどの趣味も良いですね。
ストレスの解消方法は他にもたくさんありますから、ご自分に合った解消法を見つけましょう。
肉体的な疲れの解消
肉体的な介護疲れには、腰痛・肩こりなどの関節の痛み、筋肉疲労や筋肉痛などの筋肉の痛みがあります。
要介護者の介護段階によっては、身体を持ち上げるなど、肉体的な負担もかなり大きくなりますよね。
では、肉体的な疲れに有効な解消法にはどのようなものがあるか、見ていきましょう。
その日の疲れはその日のうちに解消する
毎日のバスタイムや就寝前に軽く伸びのようなストレッチをするなど、身体をいたわってあげてください。
特別なことはしなくても十分に効果があります。その日溜まった疲れは次の日に持ち越さないように意識してみると良いでしょう。
家族に負担の割合を相談する
負担の割合が大きくなってしまっていることもあると思います。ご家族やご親戚がいれば、分担するなどの相談をした方が良いでしょう。
それぞれに様々な事情もあるとは思いますが、介護はひとりでできるものではありません。思い切って相談してみるべきです。
マッサージは疲労解消に良い
金銭的・時間的に少し余裕がある場合は、マッサージがおすすめです。
マッサージは筋肉疲労だけでなく、脳の疲労にも効果があると言われているため、疲労を取り除くにはうってつけです。
まじめな人ほど疲れを溜めやすい?
感じ方は人それぞれですが、誰もが少なからず「介護疲れのタマゴ」を抱えています。
育ってしまう前に、できるだけ早い段階で気付くことが理想ですが、なかなか思うようにはいきません。
特に介護疲れで悩みやすいのは
- まじめな性格で
- 人を頼ることがうまくできず
- 結果、ひとりで頑張りすぎてしまう人
今の時代ではおそらく誰にでも当てはまることですが、「検索魔」になってしまう人も危険です。
当然、情報をたくさん集めなければならない時もありますが、検索のクセがついてしまうと、常に頭が満腹状態になっている可能性があるのです。
そのような状態では、いつもエネルギーを使ってしまいます。
情報収集をお休みしてみると、想像以上に気持ちが休まるかもしれません。
あらゆる悩みが介護疲れにつながる
そもそもどのようなことがきっかけで介護疲れになるのでしょうか。
人によって介護疲れをどのように感じるかは変わってきますが、要因について少し見てみましょう。
精神的なもの
抱え込んでしまう、うまく発散できない・するきっかけがない。
肉体的なもの
介護には体力が必要です。要介護者が男性の場合、さらに肉体的負担は増えます。
そもそもの負担割合が大きすぎる
他に頼る人がいない、協力してくれない。
経済的なもの
お金がなくて施設に入れるのも難しい、金欠でイライラしやすくなってしまう。
これらはほんの一例にすぎません。
ご家庭それぞれに特有の悩みがあり、その悩みはすべて介護疲れへとつながる可能性があるのです。
「私は大丈夫」が危ない
「そんなことわかってる」と思われた方もいるかもしれません。
ですが、介護疲れにとらわれてしまうと簡単な判断すらできなくなってしまうということも事実です。
特におひとりで介護されている方は孤独との戦いですが、決してひとりではないことを忘れないでくださいね。
介護をしている誰もが介護疲れを抱えていますが、「私は大丈夫」と思っている方こそ、介護疲れについて考えてみることが重要なのです。
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