小規模多機能型居宅介護って何？メリットとデメリットは？

「小規模多機能型居宅介護」は、要介護者の心身状況に合わせ、様々なニーズに応えてくれる介護サービスです。色々な介護サービスが受けられるため、非常にメリットが大きいサービスですが、デメリットもあります。
それでは、小規模多機能型居宅介護のメリット、デメリットの両方をチェックしてみましょう。

小規模多機能型居宅介護はメリット満載！

小規模多機能型居宅介護の場合、訪問や通所介護、短期入所といったサービスを組み合わせており、入浴や排泄の介助といったサポートを受けることができます。
小規模多機能型居宅介護を受けるのであれば、メリットやデメリットを十分に考慮した上で選ぶようにしましょう。

手続きが簡単になる！

小規模多機能型居宅介護のメリットは、登録をすることで様々な種類のサービスが受けられることです。
つまり、様々な介護サービスが１つのセットになっている、という点が魅力です。

１つの事業所に登録すると、通所や短期入所といったサービスも全てセットで利用することができるので、手続きもとても簡単になります。
一般的な居宅サービスの場合には、利用したいサービスがあれば、その都度事業所と契約しなければなりません。
利用するサービスが増えれば増えるほど契約手続きが必要になり、手続きが多くなりますが、小規模多機能型居宅介護であればその手間が省けます。

なじみのスタッフにサポートしてもらえて安心

「サービスをまとめて受けられる」ということは、複数のスタッフにサポートしてもらうのではなく、サポートしてくれるスタッフがある程度固定されます。
そのため、仲の良いなじみのスタッフを作りやすくなります。
違うスタッフにサポートしてもらうよりも、同じスタッフにしてもらったほうが、それだけ利用者の精神的な負担は軽くなります。

スタッフ間の情報交換がしやすい

窓口が１つなので、スタッフ間で情報のやり取りがしやすくなり、連携も取りやすくなるというメリットがあります。
サービスによって担当するスタッフがコロコロ変わる、というのではなくある程度同じですので、スタッフ間での情報共有がしやすいのです。

また、小規模多機能型居宅介護は、その大半は定額制になります。
つまり、お金を定額で支払っていれば、様々なサービスを好きなだけ受けることができます。
サービスを受ける度に、手続きやお金を支払う必要もないので、手続きなども簡略化されます。

小規模多機能型居宅介護のデメリット

もちろん、小規模多機能型居宅介護にもデメリットはあります。

登録した事業者以外では介護サービスが利用できない

窓口が１つになっているため、メリットはもちろんありますが、それと同時にサービスの選択肢が限られてしまうという事でもあります。
小規模多機能型居宅介護を利用する方は、一度契約すると、その事業者以外が行っているサービスを利用することができません。

例えば、居宅介護支援や訪問介護、通所介護や通所リハビリテーションといったものは、登録している事業者以外では行えません。
中でも、ケアマネージャーがケプラン作成や手続きを行ってくれる「居宅介護支援」には、注意しなければなりません。
顔なじみのケアマネジャーがいたとしても、そのケアマネジャーが所属している事業所以外の小規模多機能型居宅介護を利用している場合、その方にお世話をしてもらうことはできません。

料金と介護サービスの内容を必ずチェック！

利用料金についても注意しなければなりません。
定額制という事は、その都度利用料金を心配する必要がなく、気軽にサービスが受けられるというメリットはあります。
しかし同時に、その事業者が定額制の料金に見合ったサービスを行っているのかをしっかりと確認する必要があります。

契約時にどのようなサービスが受けられるのか、金額に相応したサービスを受けられるのか、確認することを忘れてはなりません。

場合によっては、定額制で比較的リーズナブルな料金だとしても、サービス内容が著しくレベルの低いものであったり、費用に見合うだけの内容ではないこともあります。

小規模多機能型居宅介護は、手続きの簡略化や定額制の利用料金で、とても便利な介護サービス体系です。

ただし、こうしたデメリットにもきちんと目を向け、あらかじめ考慮した上で利用を開始するようにしましょう。