高齢化社会が進み、介護は大きな問題として注目を集めるようになりました。
介護用ベッドは、介護する側にとっても、介護される側にとっても、大変便利なものだと言えます。
しかし、そこには思わぬ危険が潜んでいたりもするのです。

ここでは、介護ベッドによる事故を防止するために、なにを気をつければよいのかを考えていきたいと思います。

死傷事故が増えています!

最近では家庭にもレンタルやリースなどで普及している介護用ベッド。利用者の増加とともに、思わぬ死傷事故も増えています。

2007〜2016年のデータで消費生活用製品安全法に基づく重大事故として報告されたもの(死亡、負傷または疾病による要治療期間が30日以上等)の事故について具体的な件数が報告されています。(医療・介護ベッド安全普及協議会発行の資料による)

死傷事故内容 事故件数
サイドレールなどの中に頭や手、足が入り込む 25件
サイドレールとサイドレール(ベッド用グリップ)のすき間に首がはさまる 16件
サイドレールとボードのすき間にはさまる 11件
サイドレール等とマットレスやベッドフレームの間にはさまる 7件
着衣がベッド用グリップの固定レバーにひっかかり、窒息による死亡 3件
首振りの固定レバーが外れ、転倒・骨折した 6件

これらのデータを見ると、事故の多くは、危険な部分の確認と付属器具の固定を怠らない等の正しい使い方をすることによって、未然に防ぐごとができるものだと言えます。

JIS規格もより厳しく

介護ベッドのJIS規格が2009年3月に改定され、国際規格との整合のために2015年12月に更に改定がされました。主な項目は次のとおりです。

  1. 着ている衣服が絡みつきやすい形状ではないこと
  2. ベッド用グリップは開閉テストで1万回をクリアすること
  3. サイドレール内の空間は直径12cmの物が通らないこと
  4. サイドレールとサイドレール、サイドレールとボードのすき間は、直径6cmの物が入り込まないこと。もしくは31.8cm以上であること
  5. ベッドとサイドレール、ベッド用グリップの適合する組み合わせを明確にすること

こうして規格が厳しくなっても使い方を誤れば、重傷や死亡に至る事故はこれからも起こる可能性はあります。

安全に使用するためのポイント4つ

介護ベッド
では、このような事故を防ぐためにはどのような点に気をつけるべきなのでしょうか。

ポイント1「すき間」に注意

事故の内容を見ると、サイドレールやフレームなどの「すき間」にはさまって起きているものがほとんどです。利用者の身体の状況に応じて、カバーやクッションですき間を埋めるといいでしょう。
狭いすき間に身体は入らなくても、手などがはまり込んでしまう危険はあります。そうした場合は、毛布やカバーなどで覆いましょう。

ポイント2「高さ」に注意。整理整頓も大切

転倒や転落による事故を防ぐためには、次のような対策が有効です。

  1. マットレスの厚みを考えてサイドレールの高さを選びましょう。高すぎると身体がレールを乗り越えて転落、低いとレールとマットレスのすき間に体の一部がはさまる危険があります。
  2. ベッドの高さは、常に低くしておくか、安全に移乗・端座が出来る高さに。
  3. ベッドの周囲は整理整頓し、転倒しないように気をつけましょう。周りに物が散らばっていては、つまずいたりして危険です。

また、ベッド用グリップなどの固定・ロック器具は、必ず固定・ロックをしましょう。

例えばサイドレールがしっかりと固定されていないと、捕まった時にぐらついて転倒の原因になります。
転倒した後、レールに捕まって立とうとした際にも再度転倒する危険性が高まります。

ポイント3「ベッド操作時の利用者の姿勢」に注意

  1. 電動ベッドの場合、手元のスイッチは安全な場所に置いておきましょう。身体の下などに入ってしまったら、何かの拍子に間違えて押してしまうこともあります。
  2. ベッドの背を上げるなど、動かす時は必ず利用者の手足の位置を確認しましょう。腕がサイドレールのすき間にかかっているのを気づかずに動かしたら、重大な事故のもとです。
  3. 無理な姿勢になっていないかをよく確認しましょう。姿勢によっては大きな事故の原因になるので注意が必要です。

「正しい使用方法」で使うこと

どのような製品を使う時にも言えることですが、取扱説明書を必ず良く読んで、使用前に正しい使用方法をしっかり理解しましょう。また、故障かな?と思ったら、すぐに点検、修理を依頼しましょう。放っておくと重大な事故の原因になることもあります。

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